東京近郊の入所施設探し、5年目。
東京に来てから行うはずの白内障の手術もできないまま、妹ちゃんは右目の視力を失ってしまいました。正しくは、診察において眼球が濁って眼底が確認できなくなったので、見えてないだろうという推測。
東京転居が間に合わなかった!
ここは諦めて、北九州で緊急的に手術をすることにしました。
ところが手術ができる病院を探し始めると、これまで眼科医から聞いていた話と違う。
ここ3ヶ月、ばかみたいに病院たらい回しにあってました。
各所で迫害に近い扱いを受けて心が萎えそうになりますが(←施設の看護師さんも同様のお気持ちになることがあるそうです)、記憶を消す努力をしながら事務的に進めています。
今回、前例があった病院を1つ紹介してもらえたので、ここまでの話を記録しておきます。
手術の受け入れ先探しだけでない|入院期間の壁
妹ちゃんは6ヶ月毎、北九州市立総合療育センターの眼科を受診しています。
担当の眼科医が2週間に1日のみの診察なので、大きなタイムラグが生じるのが難点です。その眼科医から聞いていた白内障手術の段取りはこう。
- 病院を探す
- 受診をする
- 全身麻酔で手術
- 入院を1〜2週間ほど
- 通院しながら自宅療養を2〜3週間ほど
- 施設に戻れるのは術後約1ヶ月後
これを基準に検討したのですが、白内障の手術で1〜2週間も入院できる病院は皆無でした。
「アラスカで犬から産まれた牛を探せ」というくらい大変でした w
日帰り手術が可能な白内障の手術なので、病院関係者の理解が及ばないのでしょう。
「目を触ってはいけない」がわからない知的障がい者は、術後の感染で失明するリスクがあるのです。詳しくは「知的障がい者の白内障手術は失明覚悟の大プロジェクト!」に記しました。
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知的障がい者の白内障手術は失明覚悟の大プロジェクト!
2023年12月療育センターの眼科検診で、妹ちゃんの右目の視力が失われたとの診断を受けました。以前からあった白内障が少しづつ進行した結果で、早急に手術の手配をしたいところ。しかし本人は1,000km以上離れて暮らしているので、手術も大プロジェクトになるぞ!
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退院後、施設で生活できるまで|療養期間の壁
術後、退院はいつできるかまだわかりません。
というのも、手術をする病院の方針次第となるからです。
遅かれ早かれ退院をした後は、施設に戻れるまでの療養期間をどこで行うか。これも物理的に困難です。
療養型病院
付き添い不可で、病院側も看てくれないとのこと
それって意味不明。別名『独房』
ま、全て断られたので可能性はゼロですが
マンスリーマンション
障がい者と、遠方の健常者。生活用品を揃えるだけでも果てしない準備が必要です
ホテル
費用が何十万かかるのだろう・・・
長期間、自炊もできないね
姉ポの自宅
療養としてBestですが、今度は手術する病院も東京でないと通院できない。
江東区役所の福祉支援課いわく「電話帳で1件1件聞いて回れ」とのこと。
戦前?いま江東区(深川区)は戦前?w
療養だけを東京、というシミュレーションもしました。
術後の安静期に長旅を強いることになり、また、通院で東京ー福岡を往復することになります。
それが原因で別の病気になりそう w
腹くくって希望を固めた
病院が決まらない → 方針がわからない → 準備もできない
の悪循環なので、希望を固めることにしました。
- 手術は北九州市内の病院!
- 姉ポは付き添いで、仕事を1ヶ月間休む!
(都合、年内は8月までしか無理!) - 退院し施設に戻れるまでの期間はホテルじゃ!
病院同士の連携がガタガタ
病院に関してはたらい回しになっていましたが、療育センターの担当眼科医から、知的障がい者の眼科手術事例があった病院の情報をいただきました。
この小倉医療センターのシステムの複雑なこと。
まずは自身で受診予約をとるように言われ、小倉医療センターに電話。
ところが、小倉医療センター側は「病院からでないと受診予約はできない」とのこと。
その旨を療育センター側に伝えたのは、3月19日。
それを受けて療育センターの眼科医が医療情報を準備してくださったのが、4月15日。
- 診察している病院(療育センター)から、医療情報および、受診希望日を数日候補を挙げFAXにて送信
- 受診日を決定し、療育センターに連絡
- 療育センターから保護者(姉ポ)に連絡
予約システム...なんだそりゃ? 江戸時代ですか?!
予約って、直接話さないと効率悪くないですかね。
候補日が合わなければ、また1,2,3を繰り返すのだそうです。
5月に北九州で行う両親の法事で、飛行機やホテルを予約していたのですが、幸いそれに近い日にちで受診の予約が取れました。
ホテルを2泊ほど増やせばなんとかなるので、経済的、体調的に助かりました。
担当医が書いた紹介状の医療情報と、当日の診察結果をみて、手術の受け入れが可能か否かを判断されるとのこと。
まずは、5月中旬に小倉医療センター眼科を受診します。
診察結果で受け入れの可否
小倉医療センターの電話の印象はあまりよくなかったのですが、初めての病院なので良し悪しはわかりません。
そこで手術可能であれば、どのように手術をするのか、術後はどうなるのか、病室(個室)の空きはあるのかなど、当日中に先々の段取りまで話したい。
同院で手術不可あれば、早急に別の病院を探さなければなりませんが、長年かかって見つからなかったわけで。病院つながりで紹介してもらえたらいいのですが。
◆ ◆ ◆
そこで、当日は弟くんにも応援を頼んでみました。
私の感覚上、北九州市って女性とか老人とかってナメられる印象なので、来てくれたら心強い!
ひとりで、人の人生に関わる話を聞いたり決断したりするのは精神的負担が大きいので、相談できると助かる!
入所施設からは、これまでの経緯を把握されてる看護師さんも同行してくださるそうです(でないと、姉ポはこれまでの経緯は伝聞でしかないから)。

なんとか治りますように!
診察の様子は改めて記事にしたいと思います
それにしても・・・心身障がい者を受け入れ可能な病院ネットワークとか整えたらいいのに。職業として関わってる人たちがやらない理由はなんなんだろうか。障がいの特性も様々だし、きっと裏の事情があるんでしょうね。
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